お知らせ
ウレタンゴムについて1
社長 : W君液状のウレタンゴムについて教えてよ。
ウレタンゴムの種類や硬度は色々あるのかな。
W君 : ウレタンゴムには、エーテル系とエステル系の2種類が有ります。
エーテル系の特徴は、基本的に加水分解を起こしません。
エステル系は、エーテル系より機械的物性が高いことと耐油性が
良いです。
一般的に市販されているプレポリマーの硬度範囲は、エーテル系は
硬度80°以上、エステル系は硬度50°~95°位まであります。
社長 : 加水分解というのは何なの?
W君 : 加水分解とは、エステル基と空気中の水分などが反応してしまい、
分子鎖がだんだん壊れて行く反応です。状態としては柔らかくなり、
表面がべたべたしてきます。使用環境にもよりますが、温度管理が
されている部屋であれば、7年~8年は問題ないと思います。環境が
悪ければ、1年~2年でしょう。
エーテル系は基本的にエステル基を持っていないので、加水分解は
起こしません。なので紙やカードや紙幣などの送りローラーに使用され
ることが多いです。
社長 : 低硬度のエーテル系ウレタンゴムは無いのかな?
低硬度で加水分解しにくいものを使用したいこともあるよね。
W君 : そこは、弊社のノウハウになります。
弊社では、プレポリマー自体は一般に市販されているものを利用し、
架橋剤や可塑剤で硬度を下げます。可塑剤だけに頼ってしまうとかなり
物性値が低下してしまい、ウレタンゴムの利点が失われます。硬度を
下げる方法はいろいろあるので、それぞれの会社で違います。
硬度範囲は、50°以上が良いと思います。それ以下も製作は可能です
が、物性的に違う種類のゴムを選択した方が良いかもしれません。
社長 : そこまで教えてしまっても良いのかな。
W君 : 問題ないでしょう。
色々な方法があるし、色々な溶剤があるからね。
ただ環境に配慮したものを選定したほうが良いと思います。
社長 : そうだよね。
特に製造業では環境というファクターはとても重要だよね。
W君ウレタンゴムについて教えてくれてありがとう。
お知らせ
- 2010.05.19
- ウレタンゴムについて1
- 2010.05.13
- ゴムローラーの研磨精度1
- 2010.04.24
- メンバー紹介のページを作りました。
- 2010.03.01
- ホームページをリニューアルいたしました。